ヘキサポッドが非球面レンズの正確な測定をサポート

非球面レンズには光学軸に回転対称の光学部品が備わっており、その屈曲の範囲は中央からの距離によって放射状に変わります。これにより、光学システムは少ないレンズで高品質な画像を実現でき、コストと重量の両方が軽減されます。とはいえ、非球面形状の正確性(このようなタイプのレンズの品質)をテストすることは、メーカーにとって大きな課題です。

それには、形状の最小偏差をナノメートル範囲で測定すると同時に、測定とセットアップを短時間で行う必要があるためです。これを解決するには、複数の傾斜波面を備えた新しいタイプの干渉計を使用します。このヘキサポッドはシステム全体の一部として、較正と測定のポジショニングタスクを実行します。


新しいアプローチ:傾斜波面テクノロジー

CGHなし、
順次スティッチなしで、
高い方位分解能により
30秒未満で測定
50 nm未満の不確実性を測定

非球面レンズの形状を正確にチェックするための方法がいくつか確立されています。たとえば、コンピューター生成のホログラム(CGH)を使用する干渉計は、非球面の波面を必要な形状で生成するため、レンズの偏差を判別できます。ただし、CGHはテスト対象物の形状ごとに個別に作成する必要があるため、連続生産の場合にのみコストを抑えることができます。
円形サブセクションでの干渉計による非球面の測定は別の方法です。最終的に、部分測定は全面インターフェログラムに結合されます。CGHと比べると、このプロセスは非常に柔軟で、プロトタイプや小規模な連続生産にも適しています。ただし、スティーパーオプティクスの場合のように、円形のリングを「スティッチする」にはとても時間がかかります。取得できるのは小さい円形干渉パターンリングのみで、そこから多数の干渉パターンをスティッチする必要があります。

このような理由から、計測システム企業Mahrは、CGH、従来のスティッチ処理、接触なしでさまざまな球体を生産ラインで正確、高速、柔軟に直接計測する新しい機器を開発しました。測定に数分かかる既存のシステムに比べ、この傾斜波面の干渉計(TWI)は表面全体を測定するのに20~30秒しかかかりません。前のテスト対象物を評価している間に、次のテスト対象物を測定できます。

新しい傾斜波面干渉計TWI 60の仕様

測定と参照プロセス

この新しい測定システムは、テスト対象物全体を1つの画像として光学的に即時取得するのではなく、異なるタイミングでアクティブとなる複数の開口部で取得します。

幾何学的に分散した個別の開口部はアクティブに切り替えられ、別の傾斜波面が干渉パターンに重なることなく検査光学部品にヒットします。テスト対象物表面の局所の乱れていない干渉パターンを各開口部から取得し、テスト対象物の表面全体を短時間で測定できます。

最終的には、個別の干渉パターンを結合してテスト対象物の表面のトポグラフィーを形成し、テスト対象物の実際の形状と通常の形状との偏差を判別します。TWIの設計により、個別の表面形状を高い方位分解能で測定し、50 nm未満の不確実性を測定することができます。

参照と較正のために、既知の幾何学的仕様を備えた極めて正確な球が各開口部の特定の位置に移動し、この開口部によって測定されます。最終的には、開口部全体ですべての測定を評価し、アルゴリズムを使用してシステム測定偏差を修正します。

較正球のあらゆるポジショニング誤差は各開口部の修正アルゴリズムに影響するため、較正球は極めて正確にポジショニングする必要があります。側位誤差は最大5 µm、再現性は0.5 µm未満とする必要があります。

TWIでの、または慎重なテスト後のポジショニングメカニズムに対する厳しい要求を満たすために、最終的にH-824ヘキサポッドを使うことを決断しました。

Mahr GmbH、 プロダクトマネジメントマーケティング、Jürgen Schweizer工学博士

ヘキサポッドによる較正球とテスト対象物のポジショニング

ヘキサポッドH-824は較正球をポジショニングし、実際の測定プロセスの前に5度の自由度でテスト対象物をポジショニングします。また、望ましい位置と実際の位置も正確に一致する必要があります。たとえば、チルトの偏差は60 µradを超えてはなりません。

高性能の>C-887デジタルコントローラーがヘキサポッドを制御します。それにより、使いやすいソフトウェアを利用した、簡単なコマンド実行が可能となります。直交座標に位置が指定され、個別のドライブへの移動はすべてコントローラー内で行われます。

ヘキサポッドH-824の仕様

パラレルキネマティックポジショニングシステムのメリット

高い再現性
サブミクロンの精度
6つの自由度
中央開口部
回転の中心を自由に定義可能

ヘキサポッドはあらゆる自由度での極めて正確なポジショニングが可能で、軌道に沿って高い精度で移動できます。ヘキサポッドの場合、シリアルキネマティックとは異なり、6つのアクチュエータすべてが同じプラットフォームに直接作用します。そのため、スタック型システムよりもコンパクトな設計となります。ヘキサポッドは1つのプラットフォームでしか移動しないため、全体質量も少なく、その結果すべてのモーション軸でハイダイナミクスが可能となります。

ヘキサポッドはスタック型システムとは異なり、優れたパスの正確性、高い再現性、平坦度でも際立っています。ヘキサポッドの本質的な特徴をさらに挙げると、自由に定義できる回転や回転軸があります。それはたとえば、ワークピースやツールの位置を参照するさまざまな座標系を定義できることを意味します。

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ヘキサポッド位置決めシステム

日付 / バージョン
CAT136 2018-08
ドキュメントの言語 英語

製品

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