サブナノメートル精度の非接触式直接位置測定
- 距離、モーション、振動の絶対測定
- 実現可能な測定範囲は数十µm~2 mm
- 直接測定:移動物体の直接位置測定
- 発熱は最小限、散乱光なし
- 10-9 hPaまでの真空対応
- メンテナンス不要、摩耗なし
- 最大10 kHzの高い帯域幅
- 高い温度安定性および長期安定性(<0.1 nm/3 h未満)
- 温度安定性を最大化するインバールオプション(5 × 10-6/K)
- カスタマイズに対応したコンパクトな1極および2極センサー
- アナログOEMバージョンから随時拡張可能なモジュラー設計のデジタルコントローラーシステムまで、多様な構成レベルの処理素子
直接測定による最高レベルの精度
静電容量センサーを高精度位置決めシステムに適切に配置することで、ベース本体に対する移動パーツの実位置を直接的に測定できます(直接測定)。測定結果に動力伝達系、アクチュエータ、レバーアーム、ガイドシステムの誤差が影響することはありません。このため、動力伝達系でドリフトやヒステリシスが発生しても自動的に排除されます。
位置制御ピエゾナノポジショニングシステムでは、外部誤差がセンサーにより瞬時に検出されフィードバックされるため、傑出したモーションの直線性、高い長期安定性、厳密で応答性に優れた位置サーボループを実現しています。
線形化による信号処理
処理素子および測定素子の発するノイズは最小限に抑えられており、またコンデンサー板間の平行度の誤差の影響を補正する線形化システム(ILS)を採用しています。
デジタルコントローラーは、より高次の多項式による別の線形化アルゴリズムで最高レベルの精度を実現します。
システムはすべて弊社で較正を行っており、目的の帯域幅と測定範囲に合わせて最適化されています。弊社では、アナログOEMバージョンからいつでも拡張可能なモジュール式のデジタルコントローラーシステムまで、静電容量センサー用の信号処理素子をさまざまな構成レベルで提供しています。
ひずみゲージセンサーによる間接位置測定(SGS)
ひずみゲージセンサーは、薄い金属膜または半導体膜(ピエゾ抵抗体)をピエゾセラミックに、または精度を高める場合にはフレクシャステージのガイドシステムに取り付けて構成されています。この種の位置測定は、レバー、ガイド、またはピエゾスタックの測定結果から移動プラットフォームの位置を導出するため、接触方式と間接方式の両方で行います。ひずみゲージセンサーでは、その伸長度合いから位置情報を求めます。1本の軸にひずみゲージセンサーを複数搭載したフルブリッジ回路では、熱安定性が改善されます。
PISeca:静電容量単極センサー
PISeca:静電容量単極センサー
単極静電容量センサーであるPISecaはあらゆる種類の導電面の測定を行うことができ、設置やケーブル配線時などの機械的な取扱いも容易です。利用方法も多様であり、たとえば測定方向と垂直な向きのモーションを検出できます。
PISeca用のスタンドアロン処理電子装置であるE-852のノイズはわずかであり、線形化システムが組み込まれています。システムはすべて弊社で較正を行っており、目的の帯域幅と測定範囲に合わせて最適化されています。
>> PISecaセンサーと対応する処理電子装置は、弊社製品として提供されています。
振動、平坦度、厚さの測定
PISecaシステムは高いダイナミクスを備えているため、優れた精度で振動および変動を測定することも可能です。回転するワークピースの平坦性やナノメートル単位の厚さの違いを検出できます。用途の例としては、ディスクドライブの製造や振動のアクティブ補正などが考えられます。
ナノメートル精度での距離の測定
静電容量センサーでは、わずかな距離を正確に測定できます。測定するのはセンサーヘッドの表面と測定対象面の間の静電容量の変化量であり、均等な電界を用いて測定を行います。サブナノメートル台の精度を達成可能です。十分に調節および較正を行ったシステムにより、絶対的な値が得られます。
マイクロニュートンの感度の力センサー
多くの場合、単板静電容量センサーはマイクロニュートン単位で非接触測定を行う高分解能力センサーとして使用されます。測定対象のプロセスに影響を及ぼすことなく、サブナノメートルの分解能で長距離にわたり距離のわずかなずれを非接触方式で測定できます。システムの剛性が明確なため、力を算出することができます。
ナノポジショニング/クローズドループシステム
高分解能変位測定の用途の1つにナノポジショニングがあります。この用途では、2枚板の静電容量センサーにより、最高精度で移動対象物の直接距離および実位置を測定します。センサーの帯域幅が高いため、動的な用途でのクローズドループ制御も行うことができます。