高分解能、高直線性、コンパクトな設置スペース
- 20ピコメートル(RMS)以下の分解能
- 23 mm × 12 mm × 9.5 mmの小型サイズ
- 正弦信号、余弦信号、直交信号を出力可能
- 低消費電力、低自己発熱
- 150 nm/30 cm格子の精度等級
- 10-7 hPaまでの高真空環境、80 °Cまでのベークアウトに対応
- >1 mm超のトラベルレンジに好適
- 最大分解能時の最大速度0.8 m/s
- BiSSインターフェイスによりデータ交換を保護
小型でピコメートルの分解能
弊社開発の高分解能リニアセンサーであるPIOneは、測定結果を適切に処理することでナノメートルよりはるかに小さな位置分解能を実現しています。
PIOneでは特許技術を採用しており、測定ヘッドにリニアスケールに沿って移動するマッハツェンダ干渉計を搭載しています。グリッドでの反射信号から正弦信号と余弦信号を生成します。追加の補間により、システムの分解能は目に見えて小さくなっています。また、センサーヘッドでは、方位センシング基準信号も生成します。センサーヘッドのサイズは23 x 12 x 9.5 mmです。
20 pmの分解能
インクリメンタルセンサーの分解能、すなわちスケール方向においてセンサーヘッドが測定可能な最小変位には、主としてセンサーの信号周期、処理電子回路のノイズ、信号の電子補間係数が影響します。
ただし、補間係数のレベルは信号のノイズで制限されるため、特定の範囲のものしか選ぶことができません。このため、補間係数が小さい場合も高い分解能を実現できるよう、信号周期はできる限り短くすることが推奨されます。
PIOneセンサーは0.5 µmという短い信号周期 と信号処理の最適化により、20ピコメートル以下の分解能を達成しています。この例では、ノイズのない状態では係数が4000の補間を行うことが可能です。
線形偏差1 %未満
信号周期が0.5 µmと短く、精度等級が150 nm/30 cm以上の格子であり、信号の質も高いため、センサーの直線性誤差はわずか<1 %未満に抑えられています。PIOneのセンサーヘッドは、光路が均等化され完全に対称的になっているマッハツェンダ干渉計を搭載しています。これにより、温度や湿度といった環境の影響を補正することが可能です。
センサーヘッドの発熱を最小限に抑えるため、使用するレーザーダイオードの動作パフォーマンスは極めて小さくなっています。オプションとして光を光ファイバーによりPIOneセンサーのセンサーヘッドに結合することで、測定システムの発熱をほとんど失くすことも可能です。
PIOneセンサーの信号は弊社製のさまざまなコントローラーで処理できるため、このセンサーは別の駆動技術を備えたポジショニングシステムで利用できます。