- テクノロジー - Physik Instrumente (PI) GmbH & Co. KG
レーザドリル加工: シングルコントローラによるレーザビームとワークピースの迅速かつ正確な位置決め
燃料噴射ノズル、航空宇宙部品の冷却孔、プリント基板 (PCB) のマイクロビアの生産など - レーザドリル加工は新しい用途を見つけ続けています。鍵を握るのは小型化の流れです。レーザドリル加工機は、これまでにないサブミクロン範囲の高い精度を達成しなければなりません。PIの位置決めシステムは、ハイスループットと高精度の両方を提供できるため、レーザドリル加工機に最適です。
その概念は、ワークピースの位置決めを行う長距離XYポジショニングステージ、レーザフォーカスを実現するダイナミックなZ軸、そしてピエゾモーションを使用したビームまたはワークピースの位置決めを強化するかどうかの選択肢から構成されています。PIのACSサーボ制御とピエゾドライブ、さらに固有のレーザ制御オプションによって、プロセスのスループットと精度を向上させます。いずれも、熱影響部 (HAZ) を制御しながら、高アスペクト比で深く穴開けを行うためには不可欠です。
ワークピースの精密な位置決め
PIは、レーザ下のワークピースの移動と精密な位置決めのために、モジュール式のハイブリッドモーションシステムを提供しています。サーボドライブのボールねじや、ダイレクトドライブの精密リニアモーションステージによってより長い移動範囲を実現し、剛性の高いピエゾポジショナが精密な微調整を可能にします。これらはナノメートルの精度で動作し、ワークピースを正確に移動して特殊な制約のある多面体など、複雑で困難な形状を作り出すことができます。ステップアンドセトルはわずかミリ秒以内で行われ、リニアエンコーダによるフィードバックはナノメートルの分解能で最大精度を実現します。
ピエゾポジショナは逆ピエゾ効果を利用しています。電圧を加えると、圧電セラミックスはナノメートルの範囲の動きを発生させます。これらの動きは極めてダイナミックで再現性が非常に高い。この用途に使用されているPI CeramicのPICMAピエゾ素子は摩耗がなく、数十億回のサイクルを繰り返しても最初に取り付けたときと同じ精度で位置決めが可能です。
レーザフォーカスの移動
PIは、レーザフォーカスの垂直位置決めのために、最大8 mmの移動範囲を備えた非常にダイナミックでボイスコイル駆動のソリューション、V-308を提供しています。これにより、厚みのあるワークピースでも、大きなアスペクト比と垂直エッジの穴を開けることができます。ACSマイクロコントローラは、Zの動きとポジショニングステージの軸を直接調整します。すべてのドライブは、コントローラを介して閉ループモードで制御可能です。ACSコントローラはCNC Gコードスクリプトのオプションを提供することから、このユニバーサルプログラミングアプローチはネイティブで強力なACS言語だけでなくプログラミングにも使用できます。EtherCATを使用することで、エンジニアリングと試運転が簡素化されます。さらに、ピエゾ制御アルゴリズムであるDynamic Digital Linearization (DDL) の使用により、高周波アプリケーションでのトラッキングパフォーマンスが向上し、プロセスの品質と生産性が最適化されます。
Physik Instrumente (PI グループ) の概要
PIグループは、ドイツのカールスルーエに本社を置き、産業用オートメーション、半導体産業、フォトニクス、および顕微鏡 & ライフサイエンスといった市場セグメントにおいて、高精度位置決め技術とピエゾ応用の市場と技術をリードしています。世界中の顧客と緊密に協力することで、PIのおよそ1,500人のスペシャリストたちは、50年以上にわたって技術的な可能性の限界を押し広げてきました。その基盤となるのが、各種ドライブ技術、自社開発のセンサ技術、エレクトロニクス、制御技術です。PIのポートフォリオはコンポーネントからサブシステム、オーダーメイドの完全なソリューションまで多岐にわたります。508件の取得済みおよび出願中の特許は、精密位置決めとピエゾ技術の分野における同社のリーダーシップを明確に示しています。PIは、欧州、北米、アジアに9つの生産拠点と16のセールスおよびサービス支店を有し、グローバルに事業を展開しています。