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PI Ceramic社: 多層テープ技術の新製造ライン導入でサンプル製造時間を半減、圧電セラミック部品製造の柔軟性を向上

ドイツの圧電セラミック部品に特化した企業PI Ceramic社は、多層テープ技術用の完全自動生産ラインを新たに導入しました。 この新ラインにより、開発プロジェクト用のサンプル製造が大幅にスピードアップし、少量生産の実現が可能になります。 ロボット工学、自動車用センサー、医療機器といった最先端技術の分野では、高精度の圧電セラミック部品が不可欠です。

7桁の投資でさらなる顧客価値を提供

テープ技術は圧電セラミック部品、特にPICMA多層ベンディングアクチュエータおよびPICMA多層リニアアクチュエータの製造において中心的な役割を果たしています。 そのためPI Ceramic社では、既存の大規模生産ラインに加え、単層テープを積層した多層コンポーネントを製造する新しい生産ラインの開発と設置に約100万ユーロを投資しました。 今後、世界中のお客様が柔軟なシステム設計の恩恵を受けることになります。これにより、少量生産品やプロトタイプの採算性の高い生産が可能になり、さらにシステム開発用のサンプル製造に必要な時間が従来の約半分となる数週間に短縮されます。 さらに、この生産ラインでは中間製品のエンドツーエンドのトレーサビリティが実現します。 特に医療機器分野での使用において不可欠な品質管理を実現します。

3つの製造ステーションがシームレスに連携

システムは3つのステーションで構成されています。 シートカッターでは、成形されたセラミックテープをそれぞれ必要なテープサイズに正確にカットします。 スクリーン印刷機では、スクリーン印刷方式を用いて個々のテープに内部電極ペーストを印刷した後、乾燥ラインで乾燥させます。 3番目のユニットであるスタッカーでは、セラミックテープをキャリアテープから分離してから積層し、プレスします。 標準化されたカートリッジシステムにより、各ステーション間でのテープの効率的な取り扱いが実現します。

戦略的投資

「既存の大量生産ラインと新たに導入された小量生産ラインを組み合わせることで、PI Ceramic社は圧電セラミック多層アクチュエータ製造において、世界で最も先進的かつ柔軟な設備を持つ企業となります」と、PI Ceramic社のマネージングディレクターであるパトリック・ペルチュは投資の重要性を強調しています。 さらに同氏は、PIグループが圧電ベースのナノポジショニング技術におけるグローバル市場リーダーとしての地位を強化・拡大し、PI Ceramic社がカスタマイズされた圧電セラミック多層部品の信頼性の高い品質サプライヤーとしての地位を強化する上で、前述の技術が基盤になると述べています。

今回の投資は、PI Ceramic社の成長戦略における重要なマイルストーンです。この戦略の一環として、2022年秋にドイツ・レーダーホーゼの本社に新棟を建設し、合計7,500平方メートルの追加床面積を確保しました。

 

PI Ceramic社について

お客様とともに、測定と駆動の可能性を広げる: 30年以上の専門知識を持つグローバルパートナーであるPI Ceramic社は、医療技術、産業用超音波センサー、精密投薬の分野向けに、圧電セラミック部品およびサブシステムの開発・製造を行っています。 ドイツのレダーホーゼにある拠点では、現在400名以上の従業員がおり、そのうち100名がエンジニアとして活躍しています。 PI Ceramic社は、高精度位置決め技術で革新を起こし、市場をリードするPIグループの一員です。

同グループは、岐阜県に本社を置くPGW(Precision Granite W株式会社)として、 精密グラナイトの現地生産施設を所有しています。

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